「保証人」と「連帯保証人」は全然違う!知らないとヤバい立場の差を解説

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保証人になってほしい」と頼まれたことはありますか?

でもちょっと待って。その契約書、「保証人」と書いてありますか?それとも「連帯保証人」と書いてありますか?

漢字が似てるし、なんとなく同じものだと思っている人も多いのですが、実はこの2つ、立場がかなり違います。そして、どちらかというと頼まれやすいのが「連帯保証人」の方だったりします。

今回は、知らないとマジで怖い「連帯保証人」の実態について、わかりやすく解説していきます。


そもそも「保証人」と「連帯保証人」って何が違うの?

簡単に言うと、借りた本人が払えないときに代わりに払う人、というのは両方とも同じです。

でも、「払わされるまでの流れ」と「断れる余地があるかどうか」が、大きく違います。

保証人には、法律上2つの”盾”が認められています。

  • 催告の抗弁権:「まず本人に請求してください」と言える権利
  • 検索の抗弁権:「本人に財産があるなら、そっちから取ってください」と言える権利

つまり、普通の保証人は「私に来る前に、本人に言ってよ!」と言えるわけです。

一方、連帯保証人にはこの2つがありません。

貸した側(債権者)は、本人に請求するよりも先に連帯保証人に全額を請求しても、法律上まったく問題ない。「本人に先に言ってよ」も通じないし、「本人に財産あるじゃないですか」も通じない。いきなり全額請求、これが連帯保証人の現実です。


「全額」請求されるのが地味にきつい

保証人は借金を分割して負担する「分別の利益」というものがあります(複数の保証人がいる場合に人数で割れる)。

でも連帯保証人にはこの分別の利益もありません

複数の連帯保証人がいたとしても、一人ひとりが全額の支払い義務を負います。100万円の借金に3人が連帯保証人についていても、「じゃあ私は33万円だけ」とはならない。全員に100万円の請求が来る可能性があります。

分割交渉や減額交渉もしにくく、「払えません」が通じにくいのが連帯保証人の辛いところです。


こんなとき、連帯保証人は「本人より厳しい立場」になる

ここからが特に怖い話です。

ケース①:本人が行方不明になった

ある日突然、お金を借りた本人と連絡が取れなくなる。

普通の保証人なら「まず本人を探して請求してください」と言えますが、連帯保証人にはそれが言えません。本人が見つからなくても、連帯保証人に請求が集中します

「私は借りてもないのに…」という状況でも、全額を求められることになります。

ケース②:本人が自己破産した

お金を借りた本人が返せなくなって自己破産。本人の借金はリセットされます。

でも、連帯保証人の借金はリセットされません。

むしろ、本人が破産したことで「もう本人からは取れない」とわかった債権者が、連帯保証人への請求を本格化させることも。

本人はスッキリしたのに、連帯保証人は残された借金をまるごと抱えることになる。これが「借りた本人より厳しい状況」になるということです。


連帯保証人が払ったら終わり?→「求償権」という救いはあるが…

連帯保証人が代わりに全額払った場合、本人に対して「求償権」という請求できる権利が発生します

「私が代わりに払ったんだから、あなたが私に返してね」という権利です。

これ自体は法律上きちんと認められた正当な権利です。

ただし、現実には本人が無資力(お金も財産もない状態)だと、回収はほぼ不可能です。

自己破産した人からお金を取り戻すのは難しいですし、行方不明の人を訴えることも現実的ではない。「権利はある、でも実態的には回収できない」というのが、残念ながらよくある結末です。

求償権は「唯一の救い」ではありますが、使える場面はかなり限られています。


2020年の民法改正で少しだけ変わった話

2020年4月に民法が改正され、個人が連帯保証人になる際のルールが一部変わりました。

大きなポイントは「極度額の設定」です。

個人が根保証契約(特定の人の借金全般を保証する契約)の連帯保証人になる場合、保証する上限金額(極度額)を契約書に明記することが義務づけられました

「どこまで保証するかわからない」という状態でサインさせられるリスクが、以前よりは減りました。

とはいえ、一般的な賃貸契約や個別のローン保証ではまだまだ高額な連帯保証を求められるケースは多く、改正で全部解決したわけではありません。


連帯保証人を頼まれたらどうする?

最後に、もし「連帯保証人になってほしい」と頼まれたときの心がけをまとめておきます。

確認すべきこと

  • 借りる金額はいくらか、返済計画はどうなっているか
  • 相手に安定した収入・財産があるか
  • 極度額(上限額)は明記されているか
  • 連帯保証人なのか、普通の保証人なのか(契約書の文言を確認)

断りにくいからこそ注意が必要

連帯保証人を頼んでくるのは、家族や友人、職場の上司など、断りにくい相手であることがほとんどです。だからこそ、感情で判断せず、リスクをしっかり理解した上で返事をすることが大切です

「信頼しているから大丈夫」は理由になりません。本人が自己破産しても、あなたへの請求は続きます。


まとめ

保証人 連帯保証人
催告の抗弁権(まず本人へ) あり なし
検索の抗弁権(財産があるなら本人へ) あり なし
分別の利益(複数いれば分割) あり なし
いきなり全額請求される可能性 低い 高い

連帯保証人は、名前こそ「保証人」ですが、内容的にはほぼ共同債務者に近い立場です。

「よくわからないまま判を押す」だけは絶対に避けてください。もし悩んでいるなら、弁護士や司法書士に相談することも選択肢の一つです。


この記事は法的なアドバイスを目的としたものではありません。具体的なご相談は専門家にお問い合わせください。

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